運動以前のボディーケア:「手」

外出自粛が始まって、運動不足が気になる今日この頃。
不安やストレスが大きい時に、積極的にカラダを動かすことはとても良いこと。あれこれ考え過ぎてぷかぷか膨らんでいる頭も、自分のもとに戻ってきます。
ありがたいことに、色々なエクササイズ動画が公開されたり、オンラインレッスンを受けられる機会が増えたりしていますね。
世界中の、それも各分野の凄いプロフェッショナル達の、美しい姿や素晴らしい動きを見ると、私もワクワクして挑戦したくなります。

なのに、運動以前?って思いますよね(笑)。
そう。あえて運動以前(しつこい 笑)。大きく動くこと=運動と思っていると、ついつい末端のほうは見過ごされがちですが、沢山のセンサーがあって、思う以上に色んな情報を受け取っている手。
スマホやPCなど無機質で固い質感のものに多く触れていると全身にも緊張が溜まってきます。

友人がご主人と念願の熊野古道へ旅行した時のことを話してくれました。
すっきりと澄んだ空気に満ちていて、樹々の佇まいが厳かで、「神聖」そのものだった素晴らしかった、行って良かった…
と、帰って来てから自分の左手を触ったら、母の手だった。
お母さんがこういう手をしていたと思ったそうです。

それまで、自分の手は「ひとかたまり」だったのに、
人の手と客観的に感じてから、指、関節、指先や手の甲、手の平、肌…パーツを一つ一つ感じられるようになって、それが嬉しかった。

素敵だと思いませんか?
身体はつながっているけれど、「かたまり」じゃないですよね。「自分のもの」と一括りにして見逃してしまっては勿体ない。
手には5本の指があって大体こんな形だと頭で知っているだけ、見分けが付くだけ、「自分の」と思っているだけで分かった気になっているかも?

灯台もと暗し。自分の手を観察してみましょう。
まずは、指を開いてみてください。素直に指が伸びますか?
ヨガなどで床に手をついた時にぴたっと手が着かない人、力を入れないと伸びないという人は手がいつもグーになっているかもしれません。
こぶしを握っているだけで呼吸が浅くなったり、肩が凝ったりします。ためしに手をぎゅっと握って、呼吸してみてください。次に手を開いて,呼吸してみてください。息の入りやすさが変わりませんか?
何もしていない時は手指ものびーっとリラックスしたいですよね。

次は、左手の親指から、爪の形や指先、指の腹の感覚、指の関節も軽く挟んでスペースを空けるように軽く引っ張ったり…。
一本ずつ先入観抜きで、目と手で観察してみてください。
5本の指全部終わったら、今度は手の平。手の平は四角いのが理想形です。逆三角形になっていたら、親指のつけ根と小指の根元が狭くなっている証拠。腱鞘炎や手根管症候群の原因にもなります。手の平の真ん中から斜めに引き出すように広げましょう。

左手が終わったら、右手と合わせて比べてみてください。あれ、大きくなっている?いいえ、特に酷使してなくても、それだけ縮んでいたということです。
両手終わる頃には、手が柔らかく温かくなっている筈。
沢山のセンサーが内臓されている手を、新鮮に細やかに感じてあげられると手だけでなく身体全体もレスポンスが良くなります。運動不足の解消にはなりませんが、運動前後のセルフケアにもオススメです。

手洗いの機会が多い昨今、ハンドクリームを塗りながらでとか、お風呂に浸かりながらとか、毎日の習慣にしてみてください。

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